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超音波による金属溶着

金属溶着は、自動車産業やエレクトロニクス産業でバッテリーやケーブル接続などの製造に使用されています。 金属溶着では、高温で金属を溶接する方法があります。 当社では、金属活性ガス(MAG)溶着と金属不活性ガス(MIG)溶着を区別して考えています。活性ガスは金属との結合を形成し、不活性ガスは結合を形成しません。

一方、超音波溶着は、超音波を利用して金属を接合する方法です。超音波による金属溶着は、溶着部以外にほとんど熱を発生させない冷間溶着法です。 この場合、溶着の対象となるパーツに高周波の音波を当てます。精密なツールを使うことで、あらゆる溶着プロセスで一貫した品質を維持し、再現性のある結果を得ることができます。 

超音波による金属溶着の利点

超音波金属溶接は、ガスメタルアーク溶接などの従来の溶着方法と比較すると、多くのメリットがあります。

  • 超高速:すべてのプロセスがわずか数秒で完了します。
  • 正確:超音波溶着はスポットで加工を行います。膨大な数の溶着パラメーターにより、正確で再現性の高い溶着結果を約束します。バッテリーなどの極小金属部品の溶着では特に重要です。
  • 優れたコスト効率:はんだなどの添加剤は不要。
  • 環境への配慮: エネルギー消費が少なく、化学物質も使用しない。
  • 特徴: 超音波溶着により、接合部の強度が高く、優れた導電性を確保。 
  • ダメージを抑える: 溶着したスポット以外は金属が損傷または変形しない。
  • 安全: 超音波溶着時に火花や煙が発生しない。

金属の超音波溶着の仕組み

発振器が高い周波数を生成します。 この周波数が振動子で機械的な振動に変換されます。振幅変換器は、振動の振幅を変化させるもので、ホーンにも同じ機能があります。主に、アプリケーションの上部に超音波エネルギーを水平に適用する作業です。超音波で対象を動かしながら、アンビルで対象物の底を固定します。そこで摩擦が生じます。この段階で、金属の粗い突起物をこすり落とし、上部(酸化物)層を分解し、金属を塑性変形させます。 これで溶けずに、対象を接合させることができます。 薄い金属やフィルム、ワイヤーなどの溶着に最適です

超音波による金属溶着では、材料を可塑化させ、両層の分子を混ぜ合わせるのが基本です。この種類の振動溶着では、材料を高速で動かすことで、異なる層が混在することになります。ツールを取り除くと、分子同士が新しい結合を形成しようとするため、2つの別々の層が一つになります。また、こうした冷間金属溶着の接合に必要な電力は、従来の溶着システムよりもはるかに少ないにも関わらず、非常に強力な接合を実現します。このように、超音波溶着はさまざまな接合に対応できる理想的なソリューションです。

アプリケーションエンジニアリング

超音波による非鉄金属溶着の応用分野

幅広い業界や分野で使用される超音波溶着:

バッテリー:リチウムイオン電池(LIB)の需要が高まっています。陽極(銅箔)と陰極(アルミニウム)の接合には、長期的なプロセス信頼性を備えた最適な接合技術が必要です。バッテリーの信頼性の高い製造方法として選ばれているのが超音波溶着です。 

リチウムイオンバッテリーの使用事例
超音波で溶着した自動車シートヒーター用の金属製パーツ

自動車:自動車業界で、ケーブルハーネスのメーカーが全幅の信頼を寄せるのが超音波溶着技術です。自動車の内装部品は、超音波で接合されています。クロム製のコンポーネント(例:クロムリングなどのトリミング部品)が接合できます。

エレクトロニクス:ケーブルと端子の接続は、超音波技術を使用して迅速、安全かつ正確に溶着できるので、損傷を受けやすい技術に危険を及ぼすことはありません。

超音波によるバスバー溶着

非鉄金属のアプリケーションソリューション

スマートフォンのバッテリー - 超音波による溶着
溶着した配線ハーネス
アプリケーションソリューション:超音波で溶着されたボタン型電池
バスバー - 超音波による金属溶着
角型電池のイメージ図
超音波による電池用箔の溶着
超音波で溶着したケーブル端子

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超音波溶着機およびシステム

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