下にスクロール

強度が高く、かつ美しい仕上がりの接合:いずれも、新しい電子ファブリックリフレッシャー「FreshUp」の製造の決定要因となるものでした。二つのニーズを満たす接合法として、BSH Hausgeräte GmbHが選んだのが超音波技術です。Herrmannは、初期の段階からプロジェクトに参加し、メーカーの要望を完全に満たす溶着ソリューションをBSHと共同で開発しました。

BSH Hausgeräte GmbH 

消耗品業界 

ドイツ、ミュンヘン

www.bsh-group.com

課題

光沢のあるMABS素材のケースは超音波の伝搬率が高く、接合部だけでなく、溶着プロセス時のコンポーネント全体に、強い振動が発生します。このため、治具にコンポーネントが収まっている表面に跡が残ります。

お客様からのもう一つの要望は、全体的に強い接合を実現することでした。しかし、コンポーネントにはわずか0.3mmの小さな溶接経路しかなく、通常の約半分でした。ケースの外観を変更せずに、エネルギー出力の領域で、射出成形ツールを適応させることはできませんでした。

HERRMANN ENGINEERING

Herrmannの解決策

  • 材料:カスタマイズのカスタマイズの 超音波の振動を減衰させる治具向きの特殊な鋳造樹脂
  • 設計: 治具を4つの分割することで、正確な溶着を実現
  • パラメータ:接合DOEプロセスにおける溶着パラメータの最適化により、強度の高い接合を実現

治具で完璧な接合を実現

溶着プロセスの振動を減衰させるため、治具には特殊な鋳造樹脂を使用しました。硬度80~90ショアで、スケートボードのホイールとほぼ同等の硬度を備え、耐摩耗性、耐熱性に優れた素材です。

さらに、通常の2分割から4分割にすることで、治具の最適化を図りました。この構造により、コンポーネントが冶具にフィットし、ホーンで正確に溶着することができます。

同時に、特殊な分割なので、パーティングライン付近の素材にダメージを与えることもありません。また、軟質な鋳造樹脂と組み合わせることで、コンポーネントの外観の不合格品を防ぎます。

超音波溶着ラボにおける接合試験

両方のコンポーネントを全体的に、すなわちブロック上でフラッシュ溶接するため、溶接プロセスを共同で開発し、複数の評価ループを持つ大規模なDOEプロセスで最適化しました。主に、接合スピードをグラフィックで表示し、プロセスを最適化します。

テストはHerrmannのPLASTICS超音波溶着のラボとお客様の現場で実施され、一部はライブ動画で転送されました。最終的に、厳しい仕様を守り、強度と美しい仕上がりを実現する適切なパラメーターを定義できたのも、密接な協力関係によるものです。

Bosch FreshUpについて

Bosch FreshUpは、Bosch Plasmaテクノロジーを使用し、洗濯せずに衣類についたイヤな臭い、雑菌、ウイルスなどを除去します。プラズマ源が作動すると、空気から衣類にイオンが発生し、電極が加速します。プラズマによって分子鎖切断が生じ、細菌やウイルスが破壊されます。薬品を使わず、悪臭の根源を完全に中和させます。

APPLICATION ENGINEERING

あらゆるコンポーネントを対象に考えました。

BSHの超音波溶着ソリューションの開発は、溶着パラメーターの定義だけでなく、個別に最適化した治具の設計がいかに重要かを証明しました。適切な素材と設計により、コンポーネントの接合強度だけでなく、仕上がりの美しさも大きく左右します。

イメージ:Herrmann Ultraschall / BSH Hausgeräte GmbH